青森県六ケ所村で建設中の使用済み核燃料の再処理工場について、日本原燃は23日、「今年度上期のできるだけ早期」としてきた完成時期を延期すると県に伝えた。延期は27回目で、約2年半延期して2026年度中の完成をめざす方向で調整している。また、同じく建設中のMOX燃料工場の完成時期も「今年度上期」から8回目となる延期を伝えた。約3年半後の27年度中の完成をめざす方向で調整している。
再処理工場は、使用済み核燃料から再利用できるウランとプルトニウムを取り出す施設で、MOX燃料工場で取り出したウランとプルトニウムを原発で使うMOX燃料に加工する。再処理工場の完成は当初、1997年の予定だったが、貯蔵プールの水漏れなど設備トラブルが続発。20年に安全対策の基本方針が新規制基準に適合していると認められたが、原子力規制委員会による工事計画の審査が長期化している。当初7600億円だった建設費は3兆円以上に膨らみ、同社が見込む廃止費用を含めた総事業費は15兆1千億円に上る。
延期理由について、同社は「…